日別アーカイブ: 2012年11月17日

江國香織

はっきり言ってアテクシは小説って、児童文学と明治文学とベタベタな海外文学くらいしか読まないのですが(夏目漱石ばっかり何度も読んでる)、前に寝る前にNHKラジオをぼえーと聞いていたら、なにかよくわからないけどとにかく気持ちの悪い小説を朗読していて、これがめちゃめちゃうまくて(NHKだから当たり前)、結局最後まで聞いてしまって、それが江國香織の「緑の猫」。いじめをテーマにした短編集収録だけど、江國香織本人の女子高生モノとして「いつか記憶からこぼれおちるとしても」にも収録。


いつか記憶からこぼれおちるとしても

この帯にある「私たちの教室の窓からは、ろくなものがみえない」がこれまたなんともいい!

江國香織はこれで初めて読んで、その後「きらきらひかる」と「冷静と情熱のあいだ」を読んだけど、なんとなく江國香織が評価されているのが分かった気がした。
「緑の猫」はとても気持ち悪い。これは誉め言葉として、そして何とも言えない読後感としても「気持ち悪い」。アテクシは今はすごーく脳天気に生きてるのですが、(誰でもそうだけど)10代の頃は異様に感受性が敏感で世界も狭くて神経質だったので、もし当時こんなの呼んでたらなんかまた勘違いするんじゃないだろうかと思ったり。
というか、エヴァンゲリオン放送当時、大学入試で(勉強と性欲で)頭が爆発しそうな18歳だったので、なんかエヴァに対していい思い出がない。今の大学生なんかがエヴァに熱狂してるのを見てると、「オマエにあの25,26話を見て絶望した気持ちが分かるか!」と思ってしまふ……。←なんでいきなりエヴァの話に?

ちなみに児童文学では「荒野に猫は生き抜いて」や「ルドルフとイッパイアッテナ」シリーズを最近入手して読んでぼろぼろ泣いたのです。あと、「百万回生きた猫」は本当にいい!